「交通事故に遭ったら、加害者が無保険だった!」
そんなとき、被害者としてはどうしたら良いかわからず焦ってしまうでしょう。
以下では相手が任意保険に入っていなかった場合の損害賠償請求方法をご紹介します。
1.相手が無保険の場合の問題点
交通事故で相手が任意保険に入っていない、いわゆる無保険だった場合には以下のような問題が発生します。
1-1.相手が逃げる、連絡を取れない
加害者が賠償金の支払いをしたくないので逃げたり、こちらから連絡しても応答しなかったりするケースがあります。特に刑事罰のない物損事故では相手が責任を感じにくいため音信不通になりやすいです。
1-2.相手が「支払えない」と開き直る
相手が「お金がないから支払えない」と開きなおり、話し合いを進められないケースも多々あります。
1-3.相手にお金がない
実際に相手にお金がなく、賠償金が支払われないパターンです。
2.相手が無保険の場合の対処方法
2-1.内容証明郵便で請求
相手が話し合いや支払いに応じない場合には、内容証明郵便を使って請求書を送りましょう。これにより、加害者がプレッシャーを感じて話し合いに応じる可能性があります。
2-2.少額訴訟を起こす
内容証明郵便を送っても無視されるときや話し合いが決裂したとき、賠償金額が60万円以下であれば裁判所で「少額訴訟」を起こしてみましょう。1日で判決まで出してもらえますし、審理の方法も簡単なので一般の個人の方でも利用しやすい手続きです。
裁判官や司法委員に間に入ってもらって和解を進めることも可能です。
2-3.支払督促を利用する
請求金額が60万円を超えるなら「支払督促」を起こしてみるのも1つの方法です。支払督促申立書の送達後、相手が2週間以内に異議を申し立てなければ、相手の資産や給料を強制執行して賠償金を回収できます。
2-4.弁護士に相談して通常訴訟を起こす
請求金額が60万円を超える場合や支払督促で異議を出された場合、重大な人身事故の場合などには弁護士に依頼して通常訴訟を起こすことをお勧めします。通常訴訟であれば限度額はありませんし、確定した判決には強制力が認められて、相手が納得しなくても問題を最終解決できます。
2-5.自賠責から支払いを受ける
もしも相手本人にお金がなくて十分な支払いを受けられないならば、先に相手の自賠責に請求して自賠責保険金を受けとりましょう。
2-6.自分の保険会社から保険金を受けとる
あなたご自身が任意保険の人身傷害補償保険や搭乗者傷害保険に加入している場合には、相手からの給付とは別に、それらの保険から支払いを受けることも可能です。忘れずに請求しましょう。
交通事故で相手が無保険だと、被害者の方が困惑されるケースも多々あります。弁護士がサポートいたしますので、一人で悩まずにご相談ください。