2023年1月19日 更新
著者情報
弁護士 鈴木 晶
一般の方々に、わかりやすく法律の知識をお届けしております。
難しい法律用語を、法律を知らない人でも分かるような記事の作成を心がけています。
交通事故に関する様々な悩みを持つ方々のために、当ホームページは有益な情報を提供いたします。
交通事故を弁護士に相談するメリットと失敗しない弁護士選びの注意点を解説します。
「交通事故で弁護士に相談するメリットがわからない」
「弁護士に相談すると大げさなので、自分で解決する方がよいだろう」
「交通事故に遭ったけれど、弁護士に相談するほどのことではない」
「弁護士はハードルが高い、費用も高額になるに違いない」
このように考えて弁護士相談を躊躇してしまう方が少なくありません。
しかし交通事故を弁護士に相談するとたくさんのメリットを得られます。
実際にご相談された方は「もっと早く相談しておけばよかった」とおっしゃるケースが多数です。
賠償金が大きく増額される例も多いので、迷っているならまずは相談してみましょう。
本記事では以下について徹底的に解説します。
交通事故に遭われて悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
交通事故の慰謝料問題を弁護士に相談する6つのメリット
交通事故に遭うと、加害者へ慰謝料をはじめとする賠償金を請求できます。
そのとき、弁護士に示談交渉を依頼すると以下のようなメリットを得られます。
- 弁護士基準で慰謝料が増額できる可能性がある
- 弁護士が保険会社と交渉することで過失割合が適正になる
- 適切な後遺障害認定を受けやすくなる
- 弁護士に保険会社との交渉を丸投げできるので労力と時間を節約できる
- 保険会社との交渉によるストレスもかからない
- 交通事故の示談が決裂しても弁護士が訴訟をしてくれるので慰謝料や賠償金額を妥協せずに済む
以下、それぞれ解説します。
弁護士基準で慰謝料が増額できる可能性がある
詳細は後述しますが、交通事故の慰謝料や休業損害などの計算方法には以下の3通りがあります。
- 自賠責基準
- 任意保険基準
- 弁護士基準
この中でもっとも高額になるのが弁護士基準です。
弁護士に示談交渉を依頼すると高額な弁護士基準で計算してもらえるので、賠償金額が大きくアップする可能性があります。
ただし被害者が自分で示談交渉をする場合は、弁護士基準は適用されません。
低額な任意保険基準で計算されるので、賠償金が低くなってしまいます。
弁護士が保険会社と交渉することで過失割合が適正になる
交通事故の過失割合には法的な基準がありますが、被害者には専門的な知識がないので保険会社側から高めの過失割合をあてはめられてしまうケースも少なくありません。
交通事故では、被害者と加害者の間で過失割合についての意見が合わずトラブルになってしまう事例が多々あります。
しかし、弁護士に示談交渉を依頼すると、適正な過失割合を算定してもらえるので被害者が不利益を受けずに済みます。
加害者が事故状況について虚偽を述べている場合でも、実況見分調書を確認するなどの方法で、正確な状況をもとに過失割合を算定してもらえるケースもあるので安心です。
適切な後遺障害認定を受けやすくなる
交通事故で後遺症が残ったら、後遺障害等級認定を受けるべきです。
※後遺障害等級認定
後遺症を正式に「後遺障害」と認定し、1〜14級までの等級をつける手続き。
1級がもっとも重症で14級がもっとも軽症。
後遺症が残っても、後遺障害等級認定を受けられなければ後遺症に対する補償が行われない。(被害者にとってはより高い等級の後遺障害認定を受けるのが非常に重要なポイント)
弁護士に後遺障害認定の手続きを依頼したら、適切な等級の後遺障害等級認定を受けやすくなり、高額な後遺障害慰謝料や逸失利益を払ってもらいやすくなるメリットがあります。
なぜなら、弁護士が適正な検査結果を医師から入手したり、医師とコミュニケーションをとって意見書を取り寄せたりして、効果的に手続きを進めてもらえるからです。
なお、被害者が1人で後遺障害等級認定の手続きを進めても、思うように認定を受けられないケースが多々あるので注意です。(医師・看護師が交通事故の書類手続きに不慣れなケースがある)
弁護士に保険会社との交渉を丸投げできるので労力と時間を節約できる
弁護士に交通事故の示談交渉を依頼すれば、被害者自身はほとんど自分で対応する場面がなくなります。
弁護士に任せていれば解決できるので、労力や時間を大きく節約できるメリットがあるといえるでしょう。
交通事故の対応には大変な手間がかかるものです。
専門知識がなかったら調べるところから始めなければなりませんし、保険会社との示談交渉にも時間をとられるでしょう。
日頃忙しくしている人にとっては大きな負担となってしまいます。
保険会社との交渉によるストレスもかからない
交通事故への対応は、非常に大きなストレスがかかるものです。
- 保険会社の担当者の態度が悪い、高圧的すぎる
- 話を聞いてくれない
- 保険会社の担当者と連絡を取りづらい
- 提示された過失割合や賠償金額に納得できない
- 反論したら「裁判してください」と言われてしまった
こういった状況となり、うつ状態になってしまう方も珍しくありません。
交通事故の対応を弁護士に依頼すると、加害者対応の窓口が弁護士になります。被害者自身は話をしなくてよくなるので、ストレスもかからなくなるものです。
事故後の対応が精神的な負担となっているなら、早めに弁護士へ相談しましょう。
交通事故の示談が決裂しても弁護士が訴訟をしてくれるので慰謝料や賠償金額を妥協せずに済む
弁護士に示談交渉を依頼していれば、示談が決裂しても訴訟(弁護士が対応してくれる)に進めれば良いだけなので、無理に納得できない条件で妥協する必要はありません。
権利をきっちり主張して法的に適正な賠償金を獲得できるメリットがあります。
交通事故に遭って保険会社と示談交渉を進めても、簡単に合意できるとは限りません。
過失割合や賠償金額などの点で意見が合わず、決裂してしまうケースもよくあります。
示談が決裂すると、訴訟やADR、調停などで解決しなければなりません。
ところがこういった手続きのハードルは高いので、躊躇するあまり納得できない条件で示談してしまう方がおられます。
妥協して示談すると、当然慰謝料や賠償金額は低くなってしまうでしょう。
本章まとめ
交通事故のトラブル解決を弁護士に依頼するとたくさんのメリットを得られます。特に長期治療が必要となった人身事故や後遺症が残った事故、死亡事故などで弁護士をつけるメリットが大きくなるものです。
「弁護士に相談するほどではない」などと考えずに、一度交通事故に積極的に取り組んでいる弁護士に相談しましょう。
交通事故の慰謝料問題を弁護士に相談するデメリット
交通事故の慰謝料問題を弁護士に相談するデメリットには以下があります。
- 弁護士費用がかかる:弁護士費用を差し引いても利益が出るならデメリットにならない
- 手間がかかる、良い弁護士が見つかるとは限らない:弁護士にも当たり外れがある
以下の記事でくわしく解説してありますのでご参照ください。
交通事故の慰謝料に影響する3つの基準
先述した通り、交通事故の慰謝料計算基準には以下の3種類があります。
- 自賠責基準
- 任意保険基準
- 弁護士基準
どの基準を適用するかで賠償金額が大きく異なってくるケースが少なくありません。
以下、それぞれ解説します。
弁護士基準
交通事故対応を弁護士に依頼することで適用されるのが、3つの基準の中でもっとも慰謝料計算基準が高額になる弁護士基準です。(弁護士だけではなく、裁判所が損害賠償金を計算して判決をくだすときにも同じ基準が使われます。そこで弁護士基準を「裁判基準」「裁判所基準」ともいいます。)
被害者は本来、弁護士基準で賠償金を請求する権利(法的な根拠がある)を持っています。
そのため、示談交渉で解決する際にも、基本的には弁護士基準で賠償金を計算すべきといえるでしょう。
保険会社が提示する基準は保険会社独自の基準であるケースが多いので、安易に提示された条件に応じないよう注意が必要です。
任意保険基準
任意保険基準は、各保険会社が独自に定めている計算基準です。
被害者が自分で保険会社と示談交渉をすると、相手保険会社の任意保険基準で計算された金額が提示されます。
任意保険基準の内容は各保険会社が自主的にさだめているので、相手の保険会社によって異なります。
ただし、任意保険基準にはだいたいの相場があり、大きく外れる会社はほとんどありません。
金額的には弁護士基準より大幅に低くなり、次に紹介する自賠責保険基準に似た数字になるケースが多数です。
任意保険基準は弁護士基準より慰謝料計算基準が低いので、被害者がそのまま受け入れると慰謝料や賠償金を低額にされて損をしてしまう可能性があります。
自賠責保険基準
自賠責保険基準とは、自賠責保険が保険金を計算するときに適用する基準です。
自賠責保険はもともと「被害者への最低限の救済」を目的とする保険なので、自賠責保険基準も比較的低額になります。
また自賠責保険基準は国土交通省が定めているので、どこの保険会社でも一律です。
自賠責保険と交渉したからといって増額してもらえるものでもありません。
自賠責保険基準で計算されて自賠責保険の補償で足りない部分については、任意保険会社や加害者本人に請求して払ってもらう必要があります。
第4章 交通事故では「できるだけ早く弁護士に相談」すべき理由
交通事故でできるだけ早く弁護士に相談すべき理由としては、主に以下が挙げられます。
- 交通事故の交渉等で間違った対応をせずに済む→慰謝料で損をしない
- 適正な補償額の後遺障害認定を受けやすくなる
- 交通事故の慰謝料・賠償金の時効の成立を防ぎやすくなる
- 弁護士がサポートしてくれるため安心できる
交通事故の交渉等で間違った対応をせずに済む→慰謝料で損をしない
交通事故の被害者になった場合、早期に弁護士に相談しておけば、正しいアドバイスを受けられるので間違った対応をせずに済みます。
交通事故に遭ったとき、素人の方が自己判断すると以下のように間違った対応をしてしまうケースが多々あります。
- 通院先を誤る
- 通院頻度を落としてしまう
- 途中で治療をやめてしまう
上記の場合、示談交渉で慰謝料額が大きく減額されてしまうリスクも大きくなるので要注意です。
適正な補償額の後遺障害認定を受けやすくなる
交通事故で後遺障害等級認定を受けるには、以下のように事故当初の適切な対応が重要なポイントとなる可能性があります。
- 通院先として専門医がいて精密な医療機器の揃っている病院を選ぶ
- 事故当初にきちんとMRI撮影を受けておく
- 事故当初から被害者の様子について記録をつけておく
被害者が自己判断で対応すると、上記のようなことができないままになって後遺障害認定を受けにくくなる可能性があります。
適正な後遺障害等級認定を受けてしっかり補償を受けるには、早い段階で弁護士相談を受けておくべきといえるでしょう。
交通事故の慰謝料・賠償金の時効の成立を防ぎやすくなる
交通事故の慰謝料や賠償金の請求権には「時効」があります。
長期間請求せずに放置していると時効が成立して慰謝料を払ってもらえなくなる可能性も発生します。
弁護士に早めに相談することで以下のメリットがあります。
- 時効の成立時期についてのアドバイスも受けられる→権利の喪失を防げる
- 時効の更新の手続きをとってもらえて権利を守れる→時効の成立を事前に防げる
弁護士がサポートしてくれるため安心できる
交通事故後、被害者やご家族の方は大きな不安を抱えるものです。
- 自分は間違った対応をしていないか
- どのくらいの賠償金が払われるのか
- いつ示談が成立するのか
- もとの生活に戻れるのか
- 後遺症に対する補償は受けられるのか
弁護士に相談したら、たいていの疑問は解消されて安心できる方が多数いらっしゃいます。
事故後の不安や悩みが解消されてスッキリできるのも弁護士に相談するメリットといえるでしょう。
交通事故の慰謝料請求を得意とする弁護士の特徴や選び方
交通事故の慰謝料請求を得意とする弁護士の特徴や選び方は以下の通りです。
- 交通事故解決実績の高い弁護士を選ぶ
- 交通事故に積極的に取り組んでいる
- 相談に真摯で丁寧な姿勢で対応してくれる
- 法律事務所へのアクセス・相談可能時間の良さ
- 相性が良いと感じる
以下、それぞれ解説します。
交通事故解決実績の高い弁護士を選ぶ
まずは交通事故解決実績の高い弁護士を選びましょう。
これまでの解決事例が多い人、具体的な増額事案を公表していて情報を信頼できる人なら安心できると考えられます。
交通事故に積極的に取り組んでいる
弁護士が交通事故に積極的に取り組んでいる(関心が高い)ことも重要です。
たとえば法律事務所の運営サイトに、交通事故に関する以下の内容が十分に記載されているか確認しましょう。
- 交通事故の判例解説
- 交通事故の法律解説
- 交通事故の被害者になった際のアドバイスなど
相談に真摯で丁寧な姿勢で対応してくれる
弁護士の人となりも重要です。
実際に相談を受けたとき、真摯な態度で接してくれて丁寧にアドバイスしてくれる弁護士は信頼しやすいでしょう。
被害者の質問に明確に答えてくれるかどうかも重要です。
メリットだけではなくデメリットも含めて伝えてくれる弁護士は信頼できると考えられます。
法律事務所へのアクセス・相談可能時間の良さ
法律事務所へのアクセスや相談対応可能時間も重要なポイントです。
- 自宅や職場からの距離
- 駅からの距離
- 法律事務所の駐車場の有無(もしくは近隣の有料駐車場の有無)
- 夜間相談の利用可否
- 土日祝の対応可否(予約必要有無)
- オンライン相談対応の有無(LINE・メール・SNSなど)
- 電話の繋がりやすさ
上記の点を依頼前に十分に確認しておきましょう。
横浜クレヨン法律事務所
相性が良いと感じる
弁護士を選ぶとき、意外と重要なのが「相性」です。
交通事故の示談交渉を依頼すると半年以上の付き合いになるケースも少なくありません。
その間、相性の合わない人とやり取りするのは大きなストレスになってしまいます。
相談したときに「この人なら信頼して任せられる」と感じられる弁護士を選びましょう。
交通事故の弁護士を選ぶ際の注意点:弁護士と保険会社の癒着
以下のようなケースの場合、弁護士と保険会社が癒着している可能性があり、弁護士が被害者に親身に対応してくれない心配があります。(極稀なケース)
相手方の保険会社と自分が加入している保険会社が同じで、保険会社から事故対応の弁護士を指定もしくは紹介された場合。
この場合は、保険会社から何かしらの恩恵を弁護士が得ている可能性が考えられます。(保険会社は補償額が少ないほうが儲かる。)
示談交渉を任せる弁護士は自身で探し出す、もしくは、知人に紹介してもらうといった方法をとるのがオススメと言えます。
なお、保険会社から指定された弁護士に必ず依頼しなければならないという決まりはありません。
交通事故で弁護士に相談してから解決までの流れ・手順
交通事故で弁護士に相談してから解決までの流れ・手順は以下の通りです。
- 弁護士にアドバイスを受ける・依頼する
- 弁護士が保険会社へ受任通知を出す
- 症状固定するまで治療を続ける
- 後遺障害等級認定を受ける
- 弁護士が示談交渉に対応
- 示談成立
- 場合によって紛争処理センターもしくは訴訟を申し立てる
詳細は以下の記事で解説してありますのでご参照ください。
横浜クレヨン法律事務所における交通事故の慰謝料増額事例
横浜クレヨン法律事務所は、交通事故の慰謝料増額事例として以下の実績があります。
(一例)
- 事例1:バイクで転倒事故のケース→示談金290万円獲得
- 事例2:車にはねられ受傷部位は腰で等級8級のケース→賠償額1600万円増額
- 事例3:横断歩道で右折の車に轢かれたケース→賠償額750万円増額
以下の記事で詳細は解説してありますのでぜひご参照ください。
横浜クレヨン法律事務所における交通事故案件で対応したお客様の感想
横浜クレヨン法律事務所でご対応させて頂いたお客様のからの評価を以下に紹介します。
- 【評価5/5】交通事故に対するノウハウが豊富
- 【評価5/5】納得できる条件で解決できた
- 【評価5/5】途中経過も常に連絡をくれ、安心できた
- 【評価5/5】交通事故に強いと知ったので
- 【評価5/5】一度、担当してもらった時に好印象だった
以下、それぞれ紹介します。
【評価5/5】交通事故に対するノウハウが豊富
とにかく何事にも迅速に対応してくださいました。
細かい事でもすぐに連絡を下さって的確に解決して頂きました。
またLINEでも連絡が取れることもすごく助かりました。
とても頼りがいがあり、丁寧で親切な先生です。
今後、何かあったら是非またお願いしたいと思っています。
この度は、本当にありがとうございました。
【評価5/5】納得できる条件で解決できた
事故発生後、2日目に相談、受任頂きました。
きめ細かな対応を頂き、おおむね納得できる条件で解決できました。
事故に遭いたくないですが、万一何かあった場合はまたお世話になります。
ありがとうございました。
【評価5/5】途中経過も常に連絡をくれ、安心できた
交通事故の慰謝料提示の件で、先方保険会社からの金額に納得がいかず、先生に相談させて頂きました。
途中経過も常に連絡くれて、安心して結果を待ちました。
最終的に慰謝料倍額まで頑張って頂き、本当に感謝です!
慰謝料示談請求が届いたら、簡単に受諾せず、まずは横浜クレヨン法律事務所に相談することをお勧めします!!
【評価5/5】交通事故に強いと知ったので
交通事故に遭うのも、弁護士の方と関わるのも初めてでした。
弁護士特約を利用してお願いしました。
とても分かり易い説明で全てを導いてくださり、迷うことはありませんでした。
結果、当初相手側の保険会社が提示していた金額よりも多い賠償額となり、とても安心と満足ができました。
この度は、本当にお世話になりました。
【評価5/5】一度、担当してもらった時に好印象だった
最初は64万2123円の示談金が、自賠責384万8758円+損害賠償1437万4522円となった。
先生とは、何度も LINE で連絡や質問に応答してもらい、安心感が半端ない!
後遺障害の申請で病院の看護師がカルテを見て書いた内容不足の申請書に何度も、苦情を言っても変わらず、障害が認定されなかった。
弁護士の力で11級7号の認定を得ることができた。
医療分野の知識のある弁護士でなければ、このようなミラクルは困難だと思います。
弁護士選びが大切です。
娘が大学に進学してからの示談交渉は、生涯年収など具体的に計算ができるのでよい戦略だったと感心しています。
ケースバイケースで一番よい方法を選択してもらいました。
長期間、本当にありがとうございました。
交通事故の相談でよくある質問Q&A
交通事故の相談でよくある質問Q&Aを以下に解説します。
- 自賠責保険基準と弁護士基準の入通院慰謝料はどれくらいの差がありますか?計算方法も教えてください。
- 自賠責保険基準と弁護士基準の後遺症害慰謝料はどれくらいの差がありますか?
- 10対0の交通事故の示談金相場は?
- 軽微な交通事故の場合にも弁護士に依頼したほうがよいの?
自賠責保険基準と弁護士基準の入通院慰謝料はどれくらいの差がありますか?計算方法も教えてください。
入通院慰謝料とは、被害者が入通院したときに払われる慰謝料です。
人身事故に遭ってきちんと治療を受けたら、誰でも入通院慰謝料を請求できると考えましょう。
なお、物損事故では慰謝料請求できません。
自賠責保険基準と弁護士基準で入通院慰謝料がどのくらい変わるのか、以下でご説明します。
自賠責保険基準の入通院慰謝料
自賠責保険基準の場合、以下の計算式で慰謝料を計算します。
1日あたり4300円×入通院期間に対応する日数
ただし実通院日数が少ない場合、入通院期間に対応する日数は「実通院日数×2」として算定します。
つまり自賠責基準の場合、入通院期間が長くなっても実際に通院した日数が少なければ慰謝料が減額されます。
計算の具体例
交通事故でむちうちになって治療期間が3か月(91日)、実通院日数が60日
この場合、入通院慰謝料は4300円×91日=391300円となります。
交通事故でむちうちになって治療期間が3か月(91日)、実通院日数が40日
この場合、入通院慰謝料は4300円×80日=344000円となります。
交通事故でなるべく高額な慰謝料を払ってもらうには、同じ治療期間でも一定以上の頻度で、真面目に病院に通い続ける必要があるといえるでしょう。
弁護士基準の入通院慰謝料
弁護士基準の場合には「通常程度のケガ」と「軽傷や自覚症状しかないむちうち」のケースで入通院慰謝料の計算方法が異なります。
自覚症状しかないむちうちとは、MRIやレントゲンなどで撮影しても異常がなく、患者が「痛い」などと訴えているだけのケースです。
MRIなどで撮影すると以上を確認できるケースを「他覚症状のある場合」と言います。
軽傷や自覚症状しかないむちうちの場合、一般的なケガのケースとくらべて賠償金が減額されます。
●通常程度のケガの場合の入通院慰謝料
表の読み方
弁護士基準による入通院慰謝料の表では、縦が通院期間、横が入院期間です。
通院期間と入院期間のぶつかるところの数字が入通院慰謝料の金額になります。
入院していなければ、一番左の通院期間のみの数字を参照しましょう。
たとえば3か月通院した場合の入通院慰謝料は73万円となります。
2か月入院、6か月通院した場合には181万円が入通院慰謝料の相場です。
このように、弁護士基準で入通院慰謝料を計算する場合、入院すると通院期間よりも慰謝料が高額になります。
このように、弁護士基準で入通院慰謝料を計算する場合、入院すると通院期間よりも慰謝料が高額になります。
●軽傷や自覚症状しかない場合の入通院慰謝料
表の読み方は通常程度のケガのケースと同様です。
ただし金額的には通常程度のケガのケースより減額されます。
たとえば3か月通院した場合の入通院慰謝料は53万円となります。
2か月入院、6か月入院の場合には133万円です。
軽傷の慰謝料でも他の基準よりは高くなる
弁護士基準の場合、軽傷扱いになると通常程度のケガのケースより慰謝料額が減額されます。
ただしその場合でも自賠責基準よりは高額になるのが一般的です。
任意保険基準は保険会社によって異なりますが、たいていのケースで弁護士基準(軽傷)の方が高額になります。
交通事故の入通院慰謝料を十分に受け取るには、弁護士基準で計算する必要があるといえるでしょう。
自賠責保険基準と弁護士基準の後遺症害慰謝料はどれくらいの差がありますか?
後遺障害慰謝料とは、交通事故で後遺症が残り、正式に「後遺障害の等級」がついたときに払われる慰謝料です。
認定された等級に応じて金額が計算されます。
以下で自賠責基準と弁護士基準を比較しましょう。
表の読み方
一番左の段は認定された後遺障害の等級、真ん中の段は弁護士基準による慰謝料額、一番左の段は自賠責保険基準による慰謝料の金額です。
なお「要介護」とあるのは、自賠責で「介護が必須」とされる1級および2級の後遺障害認定を受けられたケースです。
たとえば植物状態や高次脳機能障害などで常時介護となれば1級の要介護、随時介護で足りる場合には2級の要介護となります。
弁護士基準の場合、要介護かどうかでは慰謝料額が区別されません。
弁護士基準は他の基準の2~3倍程度
後遺障害慰謝料を各基準で計算すると、弁護士の場合には他の基準の2〜3倍程度にもなります。
たとえば、むちうちになって12級の後遺障害が認定されたとき、弁護士なら290万円程度の慰謝料が払われますが、自賠責基準の場合には94万円にしかなりません。
14級の場合、弁護士基準なら110万円ですが、自賠責基準なら3分の1以下の32万円です。
任意保険基準の場合には自賠責保険基準に多少足した程度にしかならないので、やはり弁護士基準とは大きな差が発生します。
弁護士基準で計算すると他の基準の2〜3倍程度に慰謝料が増額されるケースが多いので、事故で後遺症が残るケースでは示談交渉を弁護士に依頼する必要性が極めて高いといえるでしょう。
10対0の交通事故の示談金相場は?
交通事故で過失割合が10対0の場合、「過失相殺」されないので相手から高額な示談金を払ってもらえる可能性があります。
以下の記事でそれぞれの場合の示談金相場を解説していますのでご参照ください。
- ケガなしの場合
- 軽症の場合
- むちうちで後遺障害なしの場合
- むちうちで後遺障害ありの場合
- 物損事故の場合
軽微な交通事故の場合にも弁護士に依頼したほうがよいの?
以下の記事で解説してありますのでご参照ください。
まとめ
本記事では以下について解説しました。
交通事故の慰謝料問題を弁護士に相談するデメリット
交通事故の弁護士を選ぶ際の注意点:弁護士と保険会社の癒着
交通事故で弁護士に相談してから解決までの流れ・手順
横浜クレヨン法律事務所における交通事故の慰謝料増額事例
横浜クレヨン法律事務所では年間150件以上の交通事故案件を取り扱い、年間相談件数は400件以上の実績があり、交通事故対応スペシャリストの弁護士が在籍しております。
- 初回相談・着手金:無料
- 弁護士費用特約未加入者:完全成果報酬
- 弁護士費用特約加入者:実質0円(保険からのお支払いのため)
- 事前予約で休日・時間外の無料相談OK:LINEから無料相談
簡単な相談からでも大丈夫ですので、ちょっとでもなにかしらの不安を抱えている方はぜひ一度ご相談くださいませ。