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弁護士 鈴木 晶

一般の方々に、わかりやすく法律の知識をお届けしております。
難しい法律用語を、法律を知らない人でも分かるような記事の作成を心がけています。
交通事故に関する様々な悩みを持つ方々のために、当ホームページは有益な情報を提供いたします。

「後遺障害14級の慰謝料は自分で保険会社と交渉した場合と、弁護士に交渉を依頼した場合でどれくらい違うの?」
「後遺障害14級の慰謝料はどうやって計算するの?保険会社に騙されて損しないために、きちんと知っておきたい。」
「後遺障害14級に該当する症状には何があるの?」

横浜クレヨン法律事務所では、このような交通事故特有の怪我の悩みや不安を抱えている被害者の方から、多くのご相談を毎日のようにいただき、日夜サポートに邁進しております。

そこで本記事では、日々、特にお問い合わせが多い以下の内容について重点的に解説します。

この記事でわかること

  • 後遺障害14級に認定される症状と後遺障害慰謝料の目安
  • 後遺障害14級の慰謝料は弁護士に交渉を依頼すると通常の2倍以上になる理由
  • 後遺障害14級の逸失利益の計算方法と具体例
  • 後遺障害14級を適切に認定してもらうための必須ノウハウ

本記事では、交通事故案件を専門に取り扱っている実績豊富な弁護士の観点から、交通事故で負傷された被害者の方に絶対に役立つ情報に絞って解説していますので、是非参考にしてみてください。(ブックマーク推奨)

目次

後遺障害14級に認定される症状と後遺障害慰謝料の目安一覧

後遺障害14級に認定される症状と後遺障害慰謝料の目安は以下の表の通りです。

参考:後遺障害等級表

後遺障害14級に認定された場合、弁護士に依頼した場合と依頼せずに自身で保険会社と交渉したケースでは、もらえる後遺障害慰謝料に約4倍もの差が生じます。(逸失利益については後述します。)

後遺障害14級の慰謝料は弁護士に依頼すると自賠責基準より2倍以上高くなる可能性が高い理由:動画で解説

後遺障害14級の慰謝料は弁護士に依頼すると自賠責基準より2倍以上高くなる可能性が高い理由を以下の動画にて解説します。

【動画内容】

0:00 交通事故に遭ったら最初に弁護士に相談すべき理由
0:35 まずは無料相談窓口に電話すべき3つの理由
2:06 交通事故の無料電話相談は弁護士事務所がおすすめ
4:03 弁護士に連絡する5つのタイミング
6:07 すぐに弁護士に相談すべき6つの状況
8:07 交通事故の相談は横浜クレヨン法律事務所まで

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任意保険加入時に弁護士費用特約にも加入している場合は、300万円まで自己負担不要で弁護士に対応を依頼することが可能です。

弁護士費用特約については以下の記事で詳しく解説してありますのでご参照ください。
交通事故の弁護士費用の相場はいくら?弁護士費用特約の注意点や使い方の流れを解説

後遺障害等級14級に認定された場合に請求できる慰謝料・賠償金の種類

後遺障害等級14級に認定された場合に請求できる慰謝料・賠償金の種類にはこれらがあります。

  • 入通院慰謝料(事故によって傷害を受けたことにより入院や通院をし、そのことによって生じた苦痛に対する損害賠償として請求できる)
  • 後遺障害慰謝料(後遺障害として認定された場合に請求できる)
  • 休業損害(事故による影響で仕事ができる時間が短縮されてしまったり、休業する必要が生じた場合に請求できる)
  • 物損に関連する慰謝料(追突されて車などが破損した場合に請求できる)

詳しくは以下の記事にて解説してありますのでご参照ください。
追突事故の過失割合を事故状況別に一覧表で解説します!(判例準拠) – 横浜クレヨン法律事務所

後遺障害14級の逸失利益の計算方法

後遺障害14級の逸失利益の計算方法について以下を解説します。

後遺障害逸失利益の計算に必要な労働能力喪失率とライプニッツ係数

後遺障害逸失利益は「事故前の年収」×「労働能力喪失率」×「ライプニッツ係数」の3つを掛け合わせて算出します。

※後遺障害逸失利益とは、後遺障害が残って等級認定を受けた方に払われる逸失利益です。
後遺障害の等級ごとに「労働能力喪失率」が定められており、その割合に従って逸失利益が計算されます。
同じ収入の場合、後遺障害逸失利益の金額は後遺障害の等級が上がるほど高額になります。

【後遺障害等級ごとの労働能力喪失率の表】

参考:https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/resourse/data/sousitsu.pdf

後遺障害14級では労働能力喪失率は5%になります。

ライプニッツ係数

画像引用:就労可能年数とライプニッツ係数表

交通事故でよくあるケースの後遺障害14級9号のむちうちでは、労働能力喪失期間が5年程度とみなされるケースが多く、係数は4.5797(令和2年4月1日以後の事故、労働能力喪失期間5年間)が適用されることが多いです。

会社員の方が交通事故でむちうちとなり、後遺障害14級が認定された場合の逸失利益の計算方法

年収400万円の30歳会社員の方が交通事故でむちうちとなり、後遺障害14級9号が認定された場合の逸失利益の計算例は以下になります。

400万円(事故前の年収)×0.05(労働能力喪失率)×4.5797(5年に対応するライプニッツ係数)=915,940円

前述した通り、むちうちの場合では労働能力喪失機関は5年程度に制限されるのが一般的です。

その他のケースでの逸失利益の具体的な算出例は、以下の記事で解説してありますのでご参照ください。
交通事故の逸失利益とは?職業別の計算方法を弁護士がわかりやすく解説

後遺障害等級第14級の認定要件(主にむち打ち症)

一部前述しましたが、交通事故の後遺障害等級14級としてよくあるケースは、後遺障害等級14級9号のむちうちです。「局部に神経症状を残すもの」に該当するケースです。

後遺障害等級12級13号むちうち(局部に頑固な神経症状を残すもの)と比較して“頑固な”の表現が取り除かれているだけの差ですが、14級に関してはMRICT等を使った医学的証明がなくても認定される余地があるといわれています。

写真等を用いるときほどのレベルで証明ができなくても、受傷時の態様、治療の経過などの資料から説明ができる場合には認定が受けられることがあります。

なお、むち打ちになって12級の認定ができないとき、常に14級として認めてもらえるわけではありません。
14級の認定基準も満たしていないと評価されたときは、後遺障害がないものとして扱われます。(適切な認定をしてもらうためには弁護士に無料相談するのがオススメ)

※後遺障害等級12級13号むちうち
神経の損傷を受け、身体の一部に頑固な痛みや麻痺が残ってしまっている状態。
日常生活や働く上でも少なからず影響が出てくるレベル。

むちうちについては以下の記事で徹底的に解説してありますのでご参照ください。
「むち打ち」で後遺障害認定を取得する方法 総まとめ

後遺障害等級14級の認定を受けるための手順・方法

後遺障害等級14級の認定を受けるためには、後遺障害認定に向けた申請を別途行わなければなりません。

自己申告で自動的に反映されるわけではないのです。

手続きの方法は以下の3パターンになります。

  • 事前認定:相手の任意保険会社に任せる
  • 被害者請求:自身で必要な資料や明細書を手配する
  • 弁護士と契約して手続きをすべて代行してもらう

以下の記事でそれぞれ詳しく解説してありますのでご参照ください。
後遺障害等級と慰謝料目安・後遺障害等級認定で保険会社に騙されないための必須知識を徹底解説します

弁護士に代行してもらう際の手続き等については以下からご質問ください。

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後遺障害等級認定のデメリット

後遺障害等級認定のデメリットには以下があります。

自分で申請しようとすると煩雑で手間がかかる

後遺障害等級認定の手続きには手間と時間がかかります。

医師に専用書式で診断書を作成してもらわねばなりませんし、被害者請求するならより多くの必要書類を集めなければなりません。

ただ弁護士に任せてしまえば弁護士が手続きを行うので、被害者自身にさほどの手間はかかりません。

手間と時間を掛けたくない方は、弁護士に後遺障害認定の手続きを依頼すると良いでしょう。

必ず認定されるとは限らない

後遺障害等級認定を申請しても、必ず認定されるとは限りません。

非該当(後遺障害に該当しない)という判断になってしまうケースもありますし、期待していたより低い等級にされてしまう可能性もあります。

認定されない可能性があるのは一種のデメリットともいえるでしょう。

なお、後遺障害が認定されなかったり等級が低くなったりした場合、「異議申し立て」の手続きをすることが可能です。

異議申し立てをしても通らなかった場合、自賠責保険・共済紛争処理機構というADRを利用したり訴訟で争ったりもできます。

後遺障害等級認定の結果に納得できない場合、異議申し立てなどを行うために弁護士へ相談しましょう。

後遺障害等級認定の異議申し立てについては以下の記事にて解説してありますのでご参照ください。
後遺障害の異議申立てとは?成功させるポイントや流れを解説

「後遺障害 14級 慰謝料」に関連して必ず知っておくべき知識・Q&A10選

以下、それぞれ解説します。

ここ最近の後遺障害等級14級の認定率や保険金の支払い状況を教えてください。

損害保険料率算出機構が公表している資料によると以下の通りです。
画像引用:https://www.giroj.or.jp/publication/outline_j/j_2022.pdf

上記画像の図18の意味合いは、全ての交通事故の中で、後遺障害が認定されたもののうち、14級が占める割合(56,81%)になります。

※後遺障害14級の正確な認定率を算出するには、以下の1・2に該当する方を対象として計算することが必要です。
1.交通事故で怪我をして痛みや痺れが残ってしまった
2.1の内、後遺障害申請をして14級に認定された人(死亡者、重症患者は除く

故に、後遺障害14級の認定率と図表18の56.81%は少々意味合いが異なります。

そのため、公開されているデータから正確な認定率を算出することは困難ですが、あくまで後遺障害14級の認定率に近い数値を算出する場合は、図表6の負傷者数を分母、図18の14級の件数を分子にして除算するのが現実的な方法になります。

2021年度
24,417 (14級の件数)÷ 362,131 (負傷者数)× 100=6.7%

なお、以下の要因等で認定率は上下しますが、実務上は全件申請して、約25〜30%程度になるケースが多いです。

  • 画像の所見
  • 神経の検査
  • 事故の規模
  • 通院日数

ご質問やご相談は以下からご連絡ください。

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交通事故で最も多い「むちうち」症状(後遺障害等級12級 or 14級)で支払われる保険金について教えてください。

以下の記事にて解説してありますのでご参照ください。
交通事故で最も多い「むちうち」症状で支払われる保険金について

交通事故の慰謝料や賠償金を増額させるために絶対にやるべきことを教えてください。

以下のポイントが特に重要です。

  • 適切な医療機関にかかる
  • 十分な通院期間を保持する
  • 弁護士基準で計算する
  • 過失割合を低くする

以下の記事にて詳しく解説してありますのでご参照ください。
交通事故を弁護士に相談するタイミングはいつ?示談金額で大損しないために絶対に知っておくべきことを解説します – 横浜クレヨン法律事務所

交通事故で後遺症が残ってしまったときの適切な対応方法について教えてください。

適切な対応方法は以下の通りです。

  • 弁護士に相談する
  • 後遺障害の認定手続きを進める
  • 各種年金の利用
  • 介護料の支給を受ける
  • 短期入院・短期入所費用助成制度を利用する
  • 交通遺児等貸付を利用する
  • 介護してくれる人がいなくなった場合に備える
  • 障害福祉サービスを利用する(障害者手帳の取得)

詳しくは以下の記事にて解説してありますのでご参照ください。
交通事故で後遺症が残ってしまったときの対応方法について – 横浜クレヨン法律事務所

後遺障害等級14級の認定に必要な通院日数を教えてください

以下の通りです。

  • 医療機関への通院日数:合計60日以上(※)
  • 通院期間:6ヶ月以上

目安として、週3〜4回の通院頻度が望ましいです。

※「通院回数によりマイナスの評価を受けないためには50日〜60日以上が望ましいです。
ひと昔前の後遺障害認定の実務においては、「100日で努力賞の14級9号」という考え方もありました。
肌感覚としては、100日に近いと認定率が高いのは確かにありますが、やはり、MRI画像や、神経検査や事故の規模も大事になってきます。」

交通事故の慰謝料を示談前にもらう方法を教えてください。

以下の記事にて解説してありますのでご参照ください。
慰謝料を示談前にもらう方法とは?自賠責保険と任意保険への請求2つのパターンを紹介

交通事故で顔に傷(醜状)ができた場合の裁判事例・後遺障害慰謝料の目安・逸失利益・慰謝料の請求方法など教えてください。

以下の記事にて解説してありますのでご参照ください。
交通事故で顔に傷(醜状)ができた場合の裁判事例・後遺障害慰謝料の目安・逸失利益・慰謝料の請求方法など網羅的に解説します。 – 横浜クレヨン法律事務所

後遺障害等級14級のむち打ち症で、加害者側や担当医に症状を疑われた場合はどうなりますか?対処法も教えてください。

以下の記事にて解説してありますのでご参照ください。
事故のむちうちの嘘がバレた際のリスクとは?保険会社に疑われずに適正な慰謝料を獲得して損しないための必須ノウハウを解説します。 – 横浜クレヨン法律事務所

交通事故での症状別の通院慰謝料の相場を教えてください。

以下の記事にて解説してありますのでご参照ください。
交通事故で慰謝料いくらもらった?症状別と通院慰謝料の相場を解説

交通事故で仕事を休める期間は何日ですか?休業損害を受け取れる期間もケース別に詳しく教えてください。

以下の記事にて解説してありますのでご参照ください。
交通事故で仕事を休む期間は何日?休業損害を受け取れる期間についても解説!

まとめ

本記事では以下について解説しました。

後遺障害14級に認定される症状と後遺障害慰謝料の目安一覧

後遺障害14級の慰謝料は弁護士に依頼すると自賠責基準より2倍以上高くなる可能性が高い理由:動画で解説

後遺障害等級14級に認定された場合に請求できる慰謝料・賠償金の種類

後遺障害等級第14級の認定要件(主にむち打ち症)

後遺障害等級14級の認定を受けるための手順・方法

横浜クレヨン法律事務所では年間150件以上の交通事故案件を取り扱い、年間相談件数は400件以上の実績があり、交通事故対応スペシャリストの弁護士が在籍しております。

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